普段から自分のテリトリーとしている行動範囲内で望遠ズームレンズの性能を試そうとしても、手軽に被写体として思い浮かぶのは猫とかカモしかありませんでした。
万年初心者といえど、このままでは望遠ズームレンズを十分に使いこなせないまま冬を迎え、防湿ボックスの肥やしと化してしまうことは間違いなさそうです。
OLYMPUS40-150mm望遠ズームの性能を試すため動物園へ
秋の気配と冬の足音が同時進行しそうな様子に焦りを覚えるとともに、煮え切らない望遠レンズへの思いから、近場の猫より緊張感が期待できる動物園へと足を運んでみました。
とある休日に高鳴る期待とOLYMPUSの望遠ズームM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 Rを握りしめ、いざ動物園へ入園するとそこにはカメラ初心者向けの動物被写体がたくさん待ち受けていました。
狙い通りの画角に収まる動物たち
最初に悠々とした姿を表したのはクロサイです。
このクロサイだけではありませんが、ほとんどの動物は人が観覧している場所付近まで寄ってくることが少なく、まさに望遠ズームの必要性を体験できた瞬間です。
距離的には10m以上は離れていたと思われます。
M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 Rはワイド端がフルサイズ換算で80mmなので、大きな動物が近くに来るチャンスがあっても逆にこちらが下がらなければなりません。
続いてお目見えしたのはキリンとシマウマです。
ここで気づいたのが、キリンだけはもう少し広角寄りのレンズが撮影しやすいかもしれません。
近づいては来ないものの、首が長く背も高いので縦に構えないと入りきらない場面もありました。
そして、じっと同じ場所に落ち着いていながら迫力もあり撮りやすかったのがスマトラトラ。
視線をそらすそぶりも少なく、トラも人間の方を見ていると飽きないかのような余裕の表情でした。
ポーズが決まらない鳥たち
大型の哺乳類以外には、動物園の中にいた珍しい鳥の中で特に風格を感じられたのはクマタカです。
クマタカは動きが少なく撮りやすかったのですが、他の人気のある動物の多くが図鑑などの図書資料やカレンダーの写真にに出てくるような仕草やポーズはしてくれません。
特に鳥は、毛づくろいに夢中になっていたり、人に全く興味がなくカメラに視線を向けてくれず、また、必要以上に真正面だったりと、なかなか良いポーズを決めてくれないように感じます。
そう考えると、動物園の中に限ってはフクロウやタカなど木の枝にとまっている鳥は動きが少なく写真撮影しやすいかもしれません。
そんな意味でも動物園は生き物を撮影するコツが学べ練習になったようです。
マニュアルフォーカス必須な場面
動物園で写真を撮るにあたって覚悟していたのがガラスや柵越しでの撮影です。
このトラの画像も手前のガラスに笹みたいなものが映り込んでいます。
動物の観察場所によっては汚れたガラス面にピントが定まってしまい上手く動物を撮影でないため、マニュアルフォーカスを使い動物に焦点を合わせてシャッターを押す必要があります。
動物撮影で分かったカメラのこと
動物園でのカメラ撮影は、ズームレンズの生かし方を初心者なりに形として体験することができました。
今回撮影できた画像は、特にレンズ交換式のカメラでなくてもスマホで撮影できたかもしれませんが、大人がわざわざ動物園まで出かけて使うカメラがスマホでは手持無沙汰を感じるかもしれません。
また、マニュアルフォーカスが必要な場面では、その機能も物理的な操作機構も専用デバイスであるカメラが格段に優れているのは否定できない部分でもあります。
ズームレンズのメリットを生かし自由に構図を決め、動物たちをどの瞬間にどういった角度から撮るかを体験するには動物園は期待通りの場所でした。
野鳥など自然界の動物を撮りに出かける疑似体験としても、ぶっつけ本番より十分参考になる体験だったのではないでしょうか。
ただし、実際の森や林の中は趣味の時間を楽しむには課題も多く簡単ではないことでしょう。
撮影のために得られる光量などの条件をどう生かすか(木の枝にいる鳥は逆光になりがち)も、一歩踏み込んだテクニックが要ることは容易に想像できます。
とはいえ、何より体験してみることが大事なのは趣味のカメラでも同じこと、そこまで情熱をもって撮りたいものを追えるかということになるでしょう。
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