少し前に記事にしていたH-FS014042と似たようなスペックで、そのどちらもがユーザーから高評価を得ているマイクロフォーサーズの標準ズームレンズ。
その評価の理由は軽くて写りが良いとの内容だとくれば、必然的にこちらの14-45mmも使ってみたくなるものです。
H-FS014045に感じる初代マイクロフォーサーズの風格
LUMIX G VARIO 14-45mm/F3.5-5.6「H-FS014045」は生産が終了してしまったレンズですが、カメラ業界にミラーレスが浸透しきった現在ではオールドでも最新でもないそのデザインに堂々とした風格のようなものさえ感じます。
手前(カメラ側)にあるグレーの色がLUMIXの初代レンズに共通する特徴。
望遠側に繰り出すとチープ感が出てしまうところが唯一残念に感じるところです。
スペックが似ている14-42mmとの違い
いつものように初心者目線からだけで判断すれば望遠側の焦点距離が3mm(フルサイズ換算6mm)違うだけと考えて良さそうです。
望遠側にあまり興味のない方にはあまり影響のない違いではありますが、H-FS014045は単体販売する上でどこかに差別化を図る必要があったのかもしれません。
また、H-FS014045はマウント部に金属が使われているところでも差別化がされています。
他には手振れ防止のスイッチがレンズの横に付いているのも14-42mmと違うところです。
LUMIX G VARIO 14-45mm/F3.5-5.6がマイクロフォーサーズの象徴
普段、明るい単焦点を好んで使っている立場からすると、この手の標準ズームは一歩屋内に入れば、「暗い、寄れない」というイメージがありますが、一般ユーザー目線では14mmから45mmは外せないスタンダードな焦点距離をカバーしたズームレンズと言えるでしょう。
実際にマイクロフォーサーズのユーザーで、このLUMIX G VARIO 14-45mm/F3.5-5.6を使って辛口評価をする人がほとんどいない様子です。
そうした評判を続けざまに見るうちに「そんなに良いのか」となってしまったのがこのレンズの購入に至った経過でもあります。
ズームが欲しい場面で自分が持つカメラ達には、このレンズを付けて置けば間違いなさそうです。
ベテランやカメラファンの中には、この世代のPanasonic製レンズをデザインがいまいちだと評する方が少なくなかったようです。
しかし、当時のPanasonicの立場からすれば、光学メーカーとしてすでに多くのレンズを放出してきた歴史のあるOLYMPUSのような金属感むき出しデザインを採用しても意味がないと判断したのかもしれません。
逆にPanasonicのレンズデザインから読み取れるメリットとしては、レンズが手先に触れたときの操作感がソフトであることが分かります。
意識的に金属の冷たさや鋭さを軽減しているかのようなデザインです。
また、マイクロフォーサーズはミラーレスのデジタルカメラに採用されるレンズであり、そこにフィルム時代から引きずられてきたレンズデザインを継承することに違和感を覚えたとすると、初代LUMIXレンズのスタイルは他のカメラメーカーのレンズとは一線を期した斬新なデザインであったと評価できることでしょう。
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